年齢差


引きこもり期間を全部合わせるともう10年は経ってる気がする。


デビューは14の頃にはしていて
途中少しだけ働いた期間があったりとドロップアウトした時期もあったけど
子役期間からの下積みを考えるとなかなかの経歴が積み重って
そろそろハリウッド進出も視野に入ってくるような年齢になってきたと思う。

ただ、肝心のやってることがただの引きこもりなので
残念なことにあの頃から時計が止まっている。

物の考え方も当時から殆ど変わっていないし
面白いテレビを見ては「マジで!」なんて子供みたいなリアクションも取ってしまう(マジで)。
人に対する印象も変わっていなくて自分より年上の大学生ぐらいの人を見ると「やっぱ大人はしっかりしてんなー」って思う。
ところが気付けばそんな年上キャラも自分より年下に、
心の中で「○○さんは僕の中では永遠のお姉さんです!」なんて思ってみた所でどうやら年齢はこちらの方が大分上になってるらしい。
二次元あるあるならそれでもいいのだけど感覚が止まっていると立体の世界には歪みが生じてくる。

例えば昔は一緒に遊んでた親戚の子と久しぶりに顔を合わせたらなんと逞しい成人男子に。
あんなに元気だった子がこんなに立派になって凄いなーちゃんとしてるなーって思って下手に出て話してたらすげー変な顔された。
そうかー俺のが年上だから気を使われる方がこっちで?こっちになんの?クズな子供なのに?えー困る。頭痛い。
もちろん相手はしっかりしてる大人なのでちょっとしたら目も合わさない程に距離を置かれて助かった。
こういう察する力のある大人って凄く憧れる。ないものねだり。
あと今の話も時々は外に出るんですアピールみたいになっちゃったけどこれ両親に無理矢理連れてかれる形で行ってるからね。正月に。
基本どこにも出ていかないし、出るならよほど何か頼まれた時とか両親が行くから来なさいってご飯食べる時ぐらい。
そういう自分で物を決められないところもあの頃から変わってない。
性根の問題も大いにあるだろうけどお外に出ないと人って結構変わらないもの。多分他の色んなことも。

そういう認識のズレが昔もあったけど最近はより顕著になってきた。
このまま年が経てばそろそろ三十路超えも見えてくる。
止まった精神年齢とは裏腹に顔つきはどんどん引きこもり特有の社会経験ほぼゼロの年齢不詳な顔に。
時々お外に出れば店員と客の関係だったりするかもしれないけど
何かのシーンでこんなものに気を使ってくる人が出てくるかもしれないってことは考えるだけで嫌になるし凄く怖い。
人に迷惑をかけるなの法則に従うならこれからもなるべく外に出ないように気をつけたい。それかセルフレジね。ああいうのがとても嬉しい。

そう言えばテレビで高校受験がどうのセンター試験がどうのこうのなんてやってた。
今年も僕より年上のしっかりした若者がどんどん外に向かって羽ばたいていく。
ちょっと羨望の気持ちで見つめながら、それは僕には分からない世界だろうけど頑張って欲しいなって思った。
多分受験がどうこうよりこれからまだ見ぬ世界に触れようとしてるってとこが良いなぁって思ったんです。

こうしてお外に出なければ何も変わらないんだから、
反対にお外に出れば何か変わっていくヒントがあるのかもしれない。
その違いはたぶん経験ってもので、その経験をなるべく無条件に近い形で受けられるのが年齢が若いってことの良い点だって思う。
歩いたり話したり戦ったり逃げたりイベントこなしたりこなさなかったり。
どんな些細なことでもどの選択肢でも得た経験は何か事が起きた時や考える時のきっかけ、ヒントをくれるものなような気がする。
経験値を溜めるとRPGではレベルが上がって攻撃力や防御力やら賢さやらステータスが上がっていく。
序盤は通れなかった場所も行けるようになってるかもしれない。
最終目標はラスボスを倒すことじゃないだろうけど色んな所に行けた方が楽しいに決まってるってどこにも行かない僕は思いました。

そんなこんなで今日も引きこもりは偉そうにしてます。そろそろ貯金がヤバい。