うんこをNGワードにすることは出来ない



やらないけど、オンラインゲームやチャットなどでは
特定のワードはブロックされる機能がついている。

「うんこ」も例外に漏れない。
たまに漏れるけど。うんこ。


しかしいくら「うんこ」をNGにした所で
次は「う んこ」とか「うん★こ」と書き込むと
結構アッサリ書き込めてしまったりするはずだ。

表示されてしまうのだ。うんこ。

スペースや余計な一文字が入るだけであっさり崩れてしまうブロック機能。
ならばとブロックする側も正規表現とかを駆使して
うんこの間に1文字入っててもブロックするように対処する。
そしたら今度は「うんち」とか「うんにょ」とか、うんこの派生スタイルが登場してくる。

Aさん「あたしのうんにょペロペロしてくださいー」
Bさん「ぺろぺろぺろぺろー」

管理側が気付くまでの間メッセージ欄はうんこのようなもので埋まってしまう。ひどい臭いだ。
これはまずい。「うんち」も「うんにょ」も全部ブロックだ!
しかしこれでもうんこの勢いは止まらない。
今度は「馬場」とか「黄金」とか「ウコンの力」とかそういう単語が出てくるはずだ。

Cさん「すいません、黄金って何のことですか?」
女王様「私達の業界で言うところのお尻から出てくるあれです」
Cさん「ありがとうございます!」

こうやって口コミで徐々に広がる裏うんこネットワーク。
この事態には管理側もなかなか気付きづらい。
なぜならそれらは一般的に使われる単語でもあるからだ。
しかしそうこうしている間にも「今日の黄金は黒色でした!」なんて悲劇がどんどん広がっている。
そしてこれらは気付いた所で対処しにくい。
一般的な単語であるがゆえ、普通の意味合いでも使うことがあるわけで単純にブロックすることは出来ない。
さらに言えばもし単語をブロックしたとしても、
無関係な別の単語がうんこの身代わりにされることは想像に難くない。ぶちスライムとか。まさにいたちごっこである。

ならばもう言葉をブロックするのは諦めよう、
今度は発言する人をブロックするという作戦に出てみる。
誰もがみんなうんこを語りたいわけじゃない。
過剰なうんこを発する人間を対処してしまえば問題ないはず。
この作戦には常に監視していなければいけない労力が凄く発生する。凄く現実的じゃない。

しかしそこまでしてもなお、うんこは止められない。
Aさんをブロックしても新たなBさんが、
Bさんをブロックしても今度はCさんが、
しかしCさんを倒したところで奴はうんこ四天王の中でも最弱、DさんEさんFさんetc.....

アカウント作成機能がある限り、
うんこを拡散する人間を止めることは出来ない。
またうんこをばらまく実人数が1人だけという保証もないのだ。
結局どこまで対処したところでうんこをNGにすることは出来ない。
世の中は常にうんこパラダイスなのだ。うんこうんこうんこ。これがうんこの力。

そしてこれは何もうんこに限った話ではない。
ちんこだろうがまんこだろうが、
本当に防ごうと思った所で防ぐことなど出来ないのだ。
それなりのブロック機能をつけることが限界なのである。

と言ってもそこまで四六時中○んこに情熱を傾けられる人はなかなかいないし
逆にもうある程度の隠語になるんだったら勝手にやってればいいよってブロックする側もなるし
実際のとこ大した問題にはならない。
今日だってどこかで誰かがうんこをするようにうん★こって言ってる。
それでも地球は回ってる。うんこを乗せて。


もしうんこを本当にブロックすることが出来る日が来るのなら、
それはもう全ての人がうんこという存在を忘れて
「これなんだっけ?」「うーん分かんない」となる日が来る時だけである。来ないけど。だって毎日ケツから出るし。なにこれ?うんこ。はい思い出した。
ただこれが毎日ケツから出ない類のものであれば、
本当に誰からも忘れ去られる日が来るかもしれない。ナウくなくなるかもしれない。

でも忘れ去られることがないのなら、
いくらどんなうんこであろうと防ぐことは出来ないということは覚えておきたい。
きっとこれはネット上のNGワードでなくてもそう。

NGしたいものとNGされたくないものの戦いは、
完全にNGにすることなんて出来ない以上、
いつの世もそのブロックをくぐり抜けたものがアドバンテージを得るもので、
思い付いたもん勝ちみたいなところはしょうがないんだと思う。
いたちごっこは永遠に続くのです。
例えそれがうんこじゃなくても。
自分達が知らない世界の話だとしても。


でもきっと何千年後の未来でもうんことか言ってるんだろうなって思った。
だって面白いんだもん。うんこ。うんこうんこ。